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  • アーティストの創作活動をビジネスに変えるマネジメントツール

    アーティストの創作活動をビジネスに変えるマネジメントツール

    プロジェクト概要

    ArtSuiteは、アーティストの創作活動を「ビジネスとして成立させる」ために設計された 統合型マネジメント&収益化SaaSです。 特に、事務所やギャラリーに所属せずに活動するセルフマネジメント型アーティストのために、 案件管理・契約締結・請求・配信・展示・販売を一元化する業務基盤として構築されました。

    開発背景

    多くのアーティストは創作能力に優れている一方で、 契約交渉、請求管理、納期管理、価格設定、販売チャネル運用といった マネジメント業務を一人で担うことに大きな負担を感じています。

    ArtSuiteは、その課題を「仮想マネージャー機能」によって解決します。 システムが案件進行を可視化し、契約書を自動生成し、AIが相場を提案し、 ToDoを自動生成することで、アーティストが本来の創作に集中できる環境を構築しました。

    主要機能

    1. セルフマネジメント支援基盤

    • 案件一元管理(打診・進行中・完了・請求済などのステータス管理)
    • 契約書・見積書・請求書の自動生成(PDF出力/電子署名連携)
    • 案件別ToDo自動生成・Googleカレンダー連携
    • AIによる謝礼相場レコメンド機能
    • 仮想マネージャーチャットボットによる対応文例提案

    2. 音楽家向けオンライン配信&チケット販売機能

    • オンラインイベントページの自動生成
    • チケット種別(一般/VIP等)の在庫・価格管理
    • Stripe連携による決済処理
    • 購入者管理・売上ダッシュボード表示
    • ライブ配信/アーカイブ動画の埋め込み対応

    3. 美術家向けオンライン展示管理

    • オンライン仮想ギャラリーページ生成
    • 作品登録(画像/動画)とドラッグ&ドロップによる展示順管理
    • 販売モード/展示専用モード切替
    • 来訪者数カウント・お問い合わせフォーム連携

    4. コンテンツ・収益の統合ダッシュボード

    • 案件進捗・売上・未回収請求の可視化
    • チャネル横断の収益集計
    • 顧客データベースと履歴管理
    • CSV/レポート出力機能

    システム構成

    本プロジェクトは、拡張性とスケーラビリティを重視し、 フロントエンドとバックエンドを分離したクラウドネイティブ構成で設計されています。

    • フロントエンド:Next.js + Tailwind CSS
    • バックエンド:Node.js(NestJS)+ Prisma
    • データベース:PostgreSQL
    • 決済:Stripe
    • インフラ:Vercel / AWS / Cloudflare

    技術的特徴

    • REST APIベースの疎結合アーキテクチャ
    • ロール管理とアクセス制御設計
    • 監査ログ・証跡管理機能
    • JSONBによる柔軟なページ設定管理
    • 将来的なNFT/海外展開を見据えた拡張設計

    成果

    ArtSuiteは、従来は事務所やギャラリーが担っていた マネジメント業務をシステム化することで、 アーティストが「創作と経営を両立できる基盤」を提供しました。

    単なる管理ツールではなく、 アーティストの活動そのものを“事業として設計する”ための デジタル・オペレーティング・システムとして機能します。

  • 自治体向けデジタル地域通貨SaaS

    自治体向けデジタル地域通貨SaaS

    「地域経済の循環」をデータで可視化し、運用できる仕組み

    地域通貨は、地域内の消費を促し、コミュニティのつながりを強めるための有効な施策です。
    しかし実務では、紙商品券や単発キャンペーンに留まり、「運用負荷」と「効果測定の難しさ」が壁になります。

    本プロジェクトは、行政・福祉団体・地域コミュニティの利用を想定し、デジタル地域通貨を管理するSaaSを 設計したものです。単なる決済機能ではなく、施策の継続運用と改善(PDCA)を可能にする“地域経済のOS”を目指しました。

    課題:地域通貨は「配る」より「回す」が難しい

    ヒアリングを通じて、現場には次のような典型課題がありました。

    • 紙商品券は発行・配布・換金・精算の管理コストが高い
    • 不正利用や重複利用を検知しづらい
    • 利用履歴データが残らず、施策の効果測定ができない
    • 地域経済の循環(どこで使われ、どこへ戻るか)が可視化されない
    • ブロックチェーン導入の是非が判断できず、設計が固まらない

    地域通貨の成功条件は「発行すること」ではなく、継続的に循環させ、効果を見える化し、改善し続けることです。
    そのために必要なのは、決済アプリではなく「運用できるSaaS設計」でした。

    アプローチ:ブロックチェーン“あり/なし”を前提から設計する

    地域通貨プロジェクトでは、ブロックチェーン採用が目的化しがちです。
    g9nでは、要件(監査性・透明性・コスト・運用体制)から逆算し、ブロックチェーンを使う場合と使わない場合の両方を設計し、 意思決定可能な比較材料を提示しました。

    1. 台帳設計(Ledger)と監査ログ

    まず「誰が・いつ・どこで・いくら使ったか」を改ざん困難な形で残すために、トランザクション台帳(Ledger)を設計。
    監査ログ(Audit Log)と合わせ、行政の説明責任に耐えるデータ構造を整備しました。

    2. アカウント/ウォレット設計と権限管理

    住民・加盟店・運営者(行政)で求められる機能と権限が異なるため、RBAC(Role-Based Access Control)を前提に設計。
    利用者側は「ウォレット的な体験」を維持しつつ、運営側は不正検知・制限・失効などの管理ができるようにしました。

    3. KPI設計とダッシュボード

    地域通貨の価値は、利用額だけでは測れません。
    本設計では、以下のような運用指標を前提にデータモデルとダッシュボード要件を定義しました。

    • 循環率(地域内で再利用された割合)
    • 再利用率(一定期間内に複数回使われた比率)
    • 参加率(住民・加盟店の参加/アクティブ率)
    • 施策別効果(キャンペーン/福祉施策ごとの効果比較)

    技術構成(設計)

    • Frontend:Next.js
    • Backend:Node.js
    • DB:PostgreSQL
    • 認証:JWT / RBAC
    • 台帳:DB台帳(標準) / EVM系ブロックチェーン(オプション)
    • 監査:監査ログ・変更履歴(運営者向け)

    ブロックチェーン採用時は、オンチェーンに載せる情報を最小化し、個人情報や詳細データはオフチェーンで管理する方針を想定。
    これにより、透明性とプライバシー/運用性を両立できるようにしました。

    成果:施策を「配布」から「運用」へ移行できる設計

    本プロジェクトの設計により、地域通貨を継続施策として運用するための前提が整いました。

    • 発行・利用・精算の運用をデジタル化し、事務コストを削減できる構造
    • 不正・重複利用の抑止につながる監査性の担保
    • 利用履歴データを活用した施策効果の定量化
    • 行政報告に耐えるダッシュボード要件の定義
    • ブロックチェーン採用可否を判断できる比較設計の提示

    地域通貨は「やる/やらない」ではなく、どう回し、どう改善するかが成果を決めます。
    g9nは、そのための“運用できる設計”を最優先に置きます。

    今後の展望

    • 福祉ポイント(健康・介護・ボランティア)との連携
    • 地域イベント/施設利用との連動(インセンティブ設計)
    • カーボンクレジット・環境施策との接続
    • AIによる消費行動予測と施策最適化(配布設計の高度化)

    g9nは、地域通貨を単なる決済手段ではなく、地域の行動をデザインするための基盤として捉えています。
    行政の説明責任、現場の運用負荷、住民の体験価値。そのすべてを満たすSaaS設計を提供します。

  • SaaS統合型内製AI推論基盤の構築

    SaaS統合型内製AI推論基盤の構築

    外部API依存から脱却し、AIを「自社の武器」にする

    生成AIや機械学習を業務に組み込むことは、もはや特別な取り組みではありません。
    一方で、多くのSaaSは外部APIに依存したまま導入を進め、コスト・セキュリティ・運用の課題に直面します。

    本プロジェクトは、既存SaaSに対して内製AI推論基盤(In-house Inference Platform)を統合し、 外部API依存から段階的に脱却するための設計・実装を行ったものです。

    課題:外部API依存は、成長とともに“構造的負債”になる

    導入初期はスピード優先で外部APIを選ぶことが一般的です。しかし運用が進むと、次の問題が顕在化します。

    • 利用量増加に伴い、外部APIコストが急増する
    • 機密データを外部送信することへのセキュリティ懸念が残る
    • モデルのカスタマイズや改善が“ブラックボックス”化しやすい
    • レイテンシが外部要因に左右され、UXが不安定になる

    これらは運用規模が大きくなるほど影響が増幅し、意思決定の自由度を奪います。
    そこでg9nは、AIを「機能」ではなく「基盤」として捉え直し、内製化のためのアーキテクチャ設計から支援しました。

    アプローチ:SaaSに“安全に組み込める”推論基盤を分離設計する

    AI機能をアプリケーション本体にべったり組み込むと、改修やバージョン管理が困難になります。
    本プロジェクトでは、推論部分を独立したサービスとして分離し、SaaS側とは明確な契約(JSON I/O)で接続しました。

    1. Inhouse Providerの設計

    SaaS側から見たAI機能を「Provider」として抽象化し、外部API/内製推論の切り替えが可能な構造を設計。
    これにより、段階的な移行(ハイブリッド運用)が可能になります。

    2. 推論専用FastAPIマイクロサービス

    推論はFastAPIとして独立稼働させ、SaaS側はRESTで呼び出す形に整理。
    認証・監査・レート制限などを推論API側で制御可能にしました。

    3. 学習済みモデルのロード/バージョン管理

    LightGBM / XGBoost / scikit-learn等の学習済みモデルをロードし、モデルの差し替えやA/Bが可能な構成を設計。
    運用における「改善サイクル」を前提に、モデルのバージョニング方針も合わせて整備しました。

    技術構成

    • 推論API:FastAPI
    • モデル:LightGBM / XGBoost / scikit-learn(学習済みモデルをロード)
    • 連携:REST API(JSON契約)
    • Frontend:Next.js
    • DB:PostgreSQL
    • コンテナ:Docker構成(運用・拡張前提)

    また、SaaSの体感速度に直結するため、推論経路のp99レイテンシやタイムアウト方針を含め、 UX品質を担保するための非機能要件も設計段階から組み込みました。

    成果

    本プロジェクトにより、次のような状態を実現しました。

    • 推論コストの削減(利用量増加に対して費用が線形に増えない構造へ)
    • 機密データの外部送信を最小化(またはゼロ化)
    • レイテンシの安定化とUX改善(p99を意識した設計)
    • モデル改善・差し替えの運用フロー確立(継続改善が可能な状態へ)

    AIを“使う”段階から、AIを“育てる”段階へ。
    内製AI基盤は、プロダクトの競争力を中長期で引き上げるための重要な投資になります。

    今後の展望

    • オンライン学習/フィードバックループの実装
    • GPU推論や量子化等によるさらなる高速化・省コスト化
    • 複数プロダクト横断の「共通AI基盤」への発展
    • 監査・説明可能性(Explainability)を含むガバナンス拡張

    g9nは、AIを単発の機能追加ではなく、“事業の中核となる基盤”として実装することに重点を置いています。
    内製AI推論基盤の構築は、その第一歩です。

  • アート作品の真正性を保証する

    アート作品の真正性を保証する

    デジタル時代における「信頼」の再設計

    アート作品の価値は、美術的評価だけでなく「真正性(Authenticity)」によって支えられています。 しかし、その真正性を証明する手段は、長らく紙の鑑定書や口頭伝承、専門家の記録に依存してきました。

    改ざんリスク、紛失リスク、情報の分断。
    デジタル流通が加速する現代において、従来型の証明方法は構造的な限界を抱えています。

    本プロジェクトは、国内芸術系教育機関および関連機関と連携し、 アート作品の真正性をブロックチェーン上で証明する基盤の設計・構築を行ったものです。

    課題:真正性は「制度」ではなく「構造」で守る必要がある

    ヒアリングを通じて明らかになった主な課題は次の通りでした。

    • 鑑定書は紙媒体で発行され、改ざん検知が困難
    • 作品の来歴(Provenance)が分散管理されている
    • 二次流通市場での検証プロセスが煩雑
    • デジタルアーカイブと真正証明が連動していない

    問題の本質は、証明を「人」に依存している点にありました。
    そこで私たちは、真正性を「構造」で保証する仕組みの設計に着手しました。

    アプローチ:オンチェーンとオフチェーンの責任分離設計

    単純にNFTを発行するだけでは、制度としての真正性は担保できません。
    本プロジェクトでは、以下の設計思想を採用しました。

    1. 鑑定情報のハッシュ化と記録

    鑑定データそのものはデータベースで管理し、そのハッシュ値のみをEVM系ブロックチェーンに記録。
    これにより、

    • 原本データの非公開性を維持
    • 改ざん検知を可能にする不可逆性を確保

    という両立を実現しました。

    2. ウォレット連携型証明モデル

    証明書はウォレットアドレスに紐づけて発行。
    MetaMask等の一般的なウォレットと接続可能な構成としました。

    3. QRコード即時検証機能

    作品に付与されたQRコードを読み取ることで、

    • オンチェーン署名の検証
    • 鑑定データとの整合確認

    が即時に行える仕組みを構築しました。

    技術構成

    • Frontend:Next.js + Radix UI + Tailwind
    • Backend:Node.js + Prisma
    • Database:Neon (PostgreSQL)
    • Blockchain:EVM系ネットワーク
    • Wallet連携:MetaMask
    • 署名検証ロジック:サーバーサイド実装

    パフォーマンス面では、証明照会のp99レイテンシを意識したAPI設計を行い、 展示会場やオークション現場での即時検証に耐えうる構成としました。

    成果

    本プロジェクトにより、

    • 鑑定書改ざんリスクの構造的排除
    • 来歴管理の一元化
    • 二次流通市場での信頼性向上
    • 教育機関内研究データとの連携基盤構築

    が実現しました。
    重要なのは、ブロックチェーンを導入したこと自体ではなく、 「真正性を技術的に検証可能な状態へ移行させた」点にあります。

    今後の展望

    本基盤は拡張可能なアーキテクチャとして設計されています。

    • マルチチェーン対応
    • AI画像解析による真贋補助判定統合
    • 文化資産データ基盤への発展
    • 国際取引対応の多言語化

    アートの価値は主観的でありながら、その信頼は客観的に支えられなければなりません。

    g9nは、文化領域における「信頼のインフラ」を、制度ではなく構造として実装していきます。

  • AI駆動開発支援ツールの構築

    AI駆動開発支援ツールの構築

    AIMPS – AIが小さな企業から世界を変える時代へ

    AIMPS(エインプス)は、g9n(ジーナイン)が開発したAI駆動型開発マネジメントプラットフォームです。Claude、Devin、ChatGPTのような生成AIや自律型エンジンを“開発リソース”として扱い、プロジェクトごとに稼働状況・負荷率・単価・履歴を人材同様に管理・最適化するという、まったく新しい発想で設計されています。

    AIによる開発が急速に進む中で、多くの現場では「どのAIを、どのプロジェクトに、いつ、どれだけ使うか」というリソース配分が属人的・非効率に行われています。AIMPSはその問題を根本から解決し、AIリソースの見える化・最適配分・コスト管理・スケジュール調整までを一気通貫でサポート。リアルタイムの稼働率や負荷予測、AI使用料の集計、利益率の可視化機能も備えており、開発現場の「AI運用の指令塔」として機能します。

    中小企業でもAIの恩恵を最大限に活かせるように──。AIMPSは、AIの力を人の限界を超える開発エンジンへと昇華させ、プロジェクト成功率を高め、成長の常識を飛び越える「リープフロッグ」を支援します。

    AIをただ使う時代から、“活かし切る”時代へ。AIMPSは、その最前線を切り拓いていきます。